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便潜血検査を甘くみないでください。

大腸がんは、男女を合わせると、日本で最も多く診断されているがんです。
2023年には、15万4,039人が新たに大腸がんと診断されました。胃がんは、かつて日本人のがんによる罹患数、死亡数が最も多いがんでした。一方、近年、当院の日々の診療でも、胃がんよりも大腸がんを診断する機会のほうが圧倒的に多いと感じています。大腸がんは、決して他人事ではありません。ただ、大腸がんは早く見つけるほど、治癒を目指せる可能性が高まります。早期であれば内視鏡で治療できる場合もありますし、がんになる可能性のある腺腫を切除することは、将来の大腸がんの予防にもつながります。健康診断で「便潜血陽性」「要精密検査」と言われたとき、皆さんはどうしますか。「痔があるから、そのせいだろう」
「体調もいいし、来年また検査すればいい」
「もう一度便潜血検査を受けて、陰性なら大丈夫」そう思って、結果をそのままにしていないでしょうか。便潜血陽性は、大腸がんが見つかったという意味ではありません。しかし、便に血液が混じっていたことを知らせる、大切なサインです。

痔があっても、大腸に異常がないとは限りません

便に血が混じる原因は一つではありません。痔による出血のこともあれば、大腸ポリープや大腸がんなどが原因のこともあります。

痔がある方でも、それとは別に大腸に病気が見つかる可能性があります。「きっと痔だろう」と決めつけず、出血の原因を確かめてください。

もう一度検査して陰性なら安心? 

→それは完全に意味のない安心です。。。

ここは特に強調したい点です。

便潜血検査をやり直して陰性になっても、最初の陽性がなかったことにはなりません。「陰性になったから大丈夫」と判断しないでください。

大腸の病変から、毎回必ず出血するとは限りません。たまたま出血していないときの便を調べれば、陰性になることもあります。再検査で陰性だったとしても、最初に陽性になった原因は分からないままです。

便潜血検査のやり直しは、精密検査の代わりには全くなりません。

便潜血陽性の場合は、原則として大腸内視鏡検査で大腸の中を直接観察し、病変がないかを確認する必要があります。

病気が見つかることが怖いと感じている方へ

早期の大腸がんでは、自覚症状がないことがほとんどです。「血便が見えない」「お腹が痛くない」だけで、大丈夫とは判断できません。

「病気が見つかったらどうしよう」と思うと、検査を受けるのが怖くなるかもしれません。そのお気持ちはよく分かります。

もし病気が見つかるとしても、早く見つけるほど、治癒を目指せる可能性は高まります。早期であれば、内視鏡で治療できる場合もあります。

怖いからこそ、先延ばしにせず、人生で一番若い「今」の自分のために、ぜひ一度確かめてほしいのです。

早い段階で安心できること、そして、もし病気が見つかったとしても、できるだけ早く治療を始め、早く治せるチャンスを得てほしいと思っています。

大腸内視鏡検査は苦しくないの?

「検査が苦しそう」「恥ずかしい」という理由で、ためらう方もいらっしゃると思います。

当院では、ご希望や体調を確認したうえで鎮静剤を使用し、苦痛を抑えた検査を行っています。また、検査を担当するスタッフは受付から検査まで完全に内視鏡検査に特化したプロ集団が対応します。

実は、院長の私も副院長も、そして私たちの家族も、このクリニックで大腸内視鏡検査を受けています。私たち自身が受けたいと思える検査を、皆さんにも提供したいと考えています。

便潜血陽性を、見なかったことにしないでください。再検査の陰性で安心せず、大腸内視鏡検査で確かめてしっかり安心を得てください。

※直近に大腸内視鏡検査を受けて異常がなかった方は、前回の検査結果や時期を踏まえ、担当医にご相談ください。