前回は、便潜血検査で陽性になったら、検査をやり直して安心せず、精密検査を受けてほしいとお伝えしました。
では、結果が「陰性」なら、大腸がんの心配はないのでしょうか。
便潜血が陰性でも、大腸がんや大腸ポリープが絶対にないとは言い切れません。
便潜血検査は、便に血液が混じっているかを調べる、大切な大腸がん検診です。手軽に受けられ、自覚症状がない方のがんを見つけるきっかけになります。
ただし、がんやポリープがあっても、毎回必ず出血するわけではありません。出血していないときの便を採れば、陰性になることがあります。
つまり、陰性は「今回調べた便から血液が検出されなかった」という結果であり、大腸の中に病気がないという証明ではありません。
「便に血が付くようになった」
「便通が変わった」
「お腹の張りや違和感が続く」
こうした症状があるときは、便潜血の結果が陰性でも、そのままにしないでください。便潜血検査は、症状のない方が定期的に受ける「検診」です。症状がある方には、医師による診察が必要です。
「この前、便潜血は陰性だったから」と受診を先延ばしにせず、医療機関に相談してください。
一方で、「陰性でも見逃しがあるなら、便潜血検査は意味がないの?」と思うかもしれません。そうではありません。
便潜血検査は、大腸がんを見つけるための大切な入口です。症状がない40歳以上の方は、陰性だった場合も年に1回の検診を続けてください。
大切なのは、陽性なら精密検査を受けること。陰性でも症状があれば受診すること。そして、症状がなければ定期的に検診を続けることです。
検査結果を正しく受け止め、ご自身の大腸の健康を守るために役立てていただけたらと思います。