「お腹が痛いけれど、様子を見ていて大丈夫だろうか」
腹痛は誰にでも起こりうる症状ですが、放置してはいけない腹痛があるのも事実です。
今回は、腹痛が続くときに受診すべき目安と、考えられる主な病気について解説します。
以下のような場合は、一度医療機関を受診することをおすすめします。
・腹痛が数日以上続いている
・良くなったり悪くなったりを繰り返している
・市販薬を使っても改善しない
・これまでとは違う種類の腹痛を感じる
特に「今まで経験したことのない痛み」や「徐々に強くなる痛み」は注意が必要です。
次の症状を伴う場合は、早めの受診が必要です。
・我慢できないほどの強い腹痛
・夜間や明け方に目が覚める腹痛
・発熱を伴う腹痛
・血便や黒い便が出る
・嘔吐を繰り返す
・体重減少や食欲低下がある
・貧血を指摘されたことがある
これらは、消化管の病気が隠れている可能性があります。
腹痛の多くは、以下のような比較的頻度の高い病気によるものです。
過敏性腸症候群
検査では明らかな異常が見つからないものの、ストレスなどをきっかけに腹痛や下痢・便秘を繰り返します。腹痛で最も多い原因の一つです。
虚血性腸炎
突然の腹痛・血便・下痢の3症状が特徴で、特に中高年の方に多くみられます。
便秘
便が腸内にたまることで腸が引き伸ばされ、腹痛を引き起こすことがあります。
感染性腸炎
細菌やウイルスが原因となり、腹痛に加えて下痢や発熱を伴うことがあります。
憩室炎
大腸の壁にできたくぼみに便がつまることで炎症が起こり、下腹部痛や発熱を生じます。
虫垂炎(いわゆる盲腸)
初期にはみぞおち付近の痛みから始まり、次第に右下腹部の痛みが強くなるのが特徴です。
胃炎・胃潰瘍
みぞおちの痛みや胃もたれ、空腹時の痛みとして症状が現れます。鎮痛剤やピロリ菌が原因のことも。
胆石・胆嚢炎
右上腹部や背中に強い痛みが出ることがあり、嘔吐感や脂汗を伴うこともあります。
膵炎
みぞおちから背中にかけて強い痛みが続くことが多く、命に関わることもあるため注意が必要です。
症状の経過や所見によっては、詳しい検査が必要になる病気もあります。
大腸ポリープ
腹痛を伴うことはまれですが、健康診断や内視鏡検査で偶然見つかることがあります。
大腸がん
出血を伴うことが多く、腹痛が主な症状となることは比較的少ないとされています。
腹痛がある場合は、虚血性腸炎など他の病気の方が頻度は高いと考えられます。
潰瘍性大腸炎・クローン病
腹痛や下痢が慢性的に続くのが特徴で、若い方にもみられます。
胆のう・膵臓の病気
腹部超音波検査やCTなどの画像検査が必要になることがあります。
腹痛は症状だけで原因を特定することが難しく、検査を行って初めて診断がつくケースも少なくありません。胃や大腸が原因と考えられる場合、胃カメラや大腸カメラは、炎症・潰瘍・ポリープ・がんなどを直接確認できる、非常に有用な検査です。
腹痛は「よくある症状」だからこそ、
重大な病気が見逃されやすい症状でもあります。
・痛みが続いている
・いつもと違う腹痛を感じる
・不安がある
このような場合は、無理に我慢せず、早めに医療機関へご相談ください。
当院では、症状やご希望に応じて、可能な限り適切な検査・治療をご提案しています。